投手にとってグローブは、ボールを捕るための道具にとどまりません。
投球フォームを隠す「顔」であり、体のバランスを支えるバランサーであり、パフォーマンスを安定させる重要なパートナーです。重さや大きさ、紐の閉じ方(縦とじ・横とじ)ひとつで投球の安定感やキレが変わることもあります。
そこで今回は、2025年時点で特に人気の高いピッチャー用硬式グローブをランキング形式で紹介。さらに、投手にとってのグローブの役割や、縦型・横型の違いについても解説します。
ピッチャー用グローブの役割
ピッチャーにとってのグローブは、捕球以上の役割を担っています。
- バランサー:体の開きを防ぎ、フォームの安定を助ける
- 回転サポート:グラブ側の腕を引くことで体幹の回転を加速
- 体重移動をスムーズにする:前足に体重を乗せやすくし、投球動作を安定させる
グローブの重さがわずかに変わるだけでフォームが崩れることもあり、実際にプロ投手の中には「グラブの重さは一定に保ちたい」と、あえてオイルを使わない選手もいるほど。まさに“もう片方のピッチングアーム”といえる存在です。
縦型と横型の違い(縦とじ・横とじ)
グローブは「縦型」「横型」によって投球フォームとの相性が大きく変わります。
縦型(縦とじ)
- 胸を張る動作と連動しやすく、上から下へ力を伝えやすい
- 球持ちが良く、安定感を重視する投手に向く
- スリークォーター以上のオーバースロー投手に最適
→ 山本由伸投手のように縦回転を強調するスタイルにフィット
横型(横とじ)
- 「への字型」のフォルムで握り潰すように使う
- 腕のしなりを活かしやすく、体をひねって投げる投手に適する
- サイドスローやスリークォーターで横回転を使うタイプに好相性
→ 力投派や速球派にもおすすめ

ピッチャーにおすすめの硬式グローブランキングTOP10
第1位:【横型】グローバルエリート プロフェッショナルセレクション 宮城型(ミズノ)
オリックス・宮城大弥投手の型を再現したヨコ型投手用モデル。ウェブ下に深めのポケットを作りつつ、握り替えのテンポを保ちやすい設計です。
軽量かつ操作性が高く、フィールディングの動作もスムーズ。サイズは11で、多くの高校球児から支持されています。

第2位:【縦型】ミズノプロ CRAFTED Edition 高橋宏斗型(SPEEDREVO)(ミズノ)
高橋宏斗投手モデルのCRAFTED Edition。縦長で深いポケットが作りやすく、球持ちとパワーピッチを支える仕様です。SPEEDREVO構造により操作性と安定感を両立。
サイズは11で、プレキシー系の高級レザーが採用され、耐久性と質感の良さが際立ちます。

第3位:【縦型】トラストエックス TA1型(ザナックス)
グラブを縦に握ることで体の縦回転を促し、投球の安定感を高める設計。SDKウェブを採用し、握り込んだ際の剛性と連動性を確保しています。
しっかりとした革質で耐久性に優れ、力強い投球を求める投手に適したモデルです。

第4位:【横型】DFH-112-090(D-Quest)
D-Questの硬式投手用「DFH-112-090」。ヨコ型設計で、投球からフィールディングまでの動作をスムーズに行えるよう設計されています。
革質・芯材・設計バランスが洗練されており、即戦力としてすぐに使える柔らかさと操作性が魅力。新興ブランドながら完成度が高く、近年注目度が急上昇している一本です。

第5位:【横型】KSR-01(NoLimit)
NoLimitの定番投手用モデル。横型の形状でしなやかな腕の振りをサポートします。
KSR-01はオーダー系の選択肢が豊富で、投手専用ウェブ(W-01〜03)など多彩なカスタムが可能。個性を重視する投手に人気の一本です。

第6位:【縦型】プロステイタス 投手用 BPROG611(ゼット)
ゼットを代表する定番投手用グラブ。大きめの縦型モデルで、新フラットアンカーウェッブを搭載。
しっかりと掴む「掴み捕り」に適した設計で、サイズは6相当。張りとコシのあるプロステイタスレザーを使用し、長期間の使用にも耐えます。

第7位:【横型】グローバルエリート ジャパン 投手用(ヨコ型)(ミズノ)
握りやすさを重視したバランスの良い横型。日本製のジャパンラインらしく扱いやすく、すぐに試合で使える柔軟性を持ちます。
サイズは11で、価格と品質のバランスがよく、高校野球プレーヤーを中心に高い支持を得ています。

第8位:【横型】プロステイタス プレミアム 投手用(ゼット)
プロステイタスの上位シリーズ「プレミアム」。横型設計で、グラブを握り込むタイプの投手に適しています。
フラットリーフWEBを採用し、しなやかさと耐久性を兼備。上質なレザーの風合いと確かな作り込みが魅力の一本です。

第9位:【横型】PRO PREFERRED [投手用] GH4PRJ205FB(ローリングス)
ローリングス最上位のPro Preferredシリーズ。サイズは11.75インチ、カナディアンキップレザーを採用し、柔らかくもしっかりとした手入れ感を実現。
小指2本入れ対応で握り込みやすく、ライナーバック構造が球種バレを防ぐ効果もあります。MLB投手の使用率も高いモデルです。

第10位:【横型】プロエッジシリーズB 投手用 PKB813(SSK)
SSKプロエッジシリーズBの投手用。サイズは6Lで、SMTMウェブを採用。
手にすぐ馴染む柔らかさと即戦力感が特長で、フィールディングやクイックモーションを重視する投手に適しています。安定した操作性が魅力です。

縦型・横型の違いを理解して最適な投手用グローブを手に入れよう!
ピッチャー用グローブは、投球フォームやプレースタイルに直結する重要な道具です。
縦型・横型の選び方や、バランスを支える役割を理解した上で、自分に合った一本を選ぶことがパフォーマンス向上への近道です。
ぜひ今回のランキングを参考に、理想の相棒を見つけてください。


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